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爽快なアクションを,ライトプレイヤーからコアゲーマーまで,幅広い層へ届けたい。「ハンターヒーロー -HUNTER HERO-」開発者インタビュー

日付:2014-11-02 13:55:08    アクセス回数:2751次

 X-LEGEND ENTERTAINMENT JAPANが2014年10月23日よりオープンβサービスを開始しているMMORPG「ハンターヒーロー -HUNTER HERO-(以下ハンターヒーロー)」は,4頭身の可愛いキャラクターが巨大なモンスターに立ち向かうアクションバトルや,愛らしい小動物「ブブリ」のコンビネーションなど,日本のプレイヤーに好まれそうな要素を詰め込んだ作品に仕上がっている。
 4Gamerでは,本作の開発ディレクターである,台湾X-LEGEND ENTERTAINMENTの歐 彦廷(オウ・イェンティン)氏にインタビューを行い,作品のコンセプトから今後のアップデート予定まで,いろいろな話を聞いてみた。


ライト層からコアゲーマーまで,遊びやすさと刺激的なアクションを両立する

4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。

 

歐 彦廷氏(以下,歐氏):

 

ハンターヒーローの開発ディレクター 歐です。企画からゲーム内の調整まで,いろいろな部分を手がけています。

4Gamer:
 まずはハンターヒーローの見どころについてお教えいただけますか?

歐氏:
 アクション性が強い,ノンターゲティング型の刺激的なバトルですね。だからといってコアゲーマーのみに向けたゲームではありません。ライトなゲーマーの方にも楽しんでいただけるよう,いわゆるクリックゲーム的なターゲティング式の操作も可能となっています。
 「戦士」「修道士」といった近接職はノンターゲティング型の操作でテクニカルにプレイできますし,「術士」「レンジャー」といった遠距離職はターゲティング型の操作で遊んでもらうといった使い分けも可能です。
 戦士は,攻撃速度こそ遅めですが一撃が重く,修道士は回復スキルで仲間をサポートでき,術士は広範囲の魔法で雑魚を倒し,レンジャーは華麗に回避して連続攻撃する……といった位置づけになっています。

4Gamer:
 テストプレイでは,「相手の攻撃を回避し,その隙に攻撃を叩き込む」というアクション性が爽快でした。ボスが大技を出す前に,地面に攻撃範囲が表示されるので,スムーズに楽しめました。

 

 

歐氏:
 攻撃範囲を表示したのは,ライトプレイヤーへの配慮という側面もあります。あらかじめ危険エリアが分かるとストレスも溜まりませんよね。慣れてくると,モンスターが攻撃する前の予備動作を見て回避できるようになりますし,モンスターの攻撃範囲の外側ギリギリから攻撃を叩き込むこともできますので,いろいろと研究してみてください。

4Gamer:
 アクション面における難度調整はどのように行っているのでしょうか。

歐氏:
 新しいダンジョンを作った際は,社内からライトプレイヤーとコアゲーマーの両方を集めてテストプレイしてもらい,その様子を見て調整しています。プレイヤーさんが実際にプレイされた際の死亡率なども参考にしていますね。

4Gamer:
 バトルのルールも奥深いですね。“モンスターの身体の一部を部位破壊できる”“戦士だけが減らせるゲージが存在していて,これをゼロにすると気絶させられる”といった要素が印象的でした。

歐氏:
 部位破壊は,バトルの楽しさをアップさせるものとして導入しました。同じことを繰り返すだけでなく,いろいろなパターンが楽しめるようにということですね。気絶については,職業ごとに異なった楽しさと役割を与えるというコンセプトです。

4Gamer:
 モンスターを倒して集めた素材で装備品を作る,という設定になっているのはなぜですか?

歐氏:
 素材を集めるコレクション的な楽しさを味わっていただきたいからです。ボスを倒して武器そのものが手に入る方式だと,武器が出るまで徒労感を味わうことになります。対して,素材を集める方式だと,少しずつ目的へ近づいていけるわけです。


日本市場を重視し,可愛らしさを積極的に追求

4Gamer:
 キャラクターデザインがかなり可愛らしく,日本のマンガやアニメを思わせる絵柄になっていますね。

歐氏:
 弊社のスタッフはみんな日本のアニメやマンガが大好きです。私もアニメやマンガを楽しむために日本語を勉強しました(笑)。

 

 

 

 

4Gamer:
 ブブリのデザインも可愛らしいですね。

歐氏:
 ブブリのモチーフはウサギなんですが,より可愛らしくなるように何度もデザインし直しました。身体が小さいので,動きを作るのも大変でしたよ。

4Gamer:
 本作では装備品のデザインが素材となったモンスターにちなんだものになっていますね。

歐氏:

 

新しいボスをデザインする際,普通ならマップとの調和を考えればいいのですが,ハンターヒーローの場合だと,装備品も同時にデザインしなければならないので大変です。ちなみに,ボスを倒すと,ボスにちなんだデザインのアバターアイテムがドロップされることがありますので,楽しみにしていてください。

4Gamer:
 モンスターをデザインする際の苦労話などありますか?

歐氏:
 ハンターヒーローでは,モンスターを「ボス」「モブ(雑魚)」「可愛い枠」の3系列に分けてデザインしています。ボスはちょっとリアルで迫力を重視し,モブはあまり怖くないイメージで,マップの色彩や環境に合わせたデザインとしています。可愛い枠は,その名の通りですね。女性プレイヤーが見たときに可愛いと思ってもらえるようにというのがコンセプトです。


台湾プレイヤーはチャットを重視。スマホアプリとPCオンラインゲームが共存

4Gamer:
 台湾はオンラインゲームが盛んな国で,コアゲーマーの比率が高いというイメージがありますが。

歐氏:

 

コアゲーマーの比率が高かったのは過去の話ですね。現在はライトプレイヤーが多く,ゲーム内でもチャットが重視されています。パソコンを使うことが生活の一部になっているので,オンラインゲームプレイヤーの層も厚く,OLや女子大生といったライトプレイヤーも多いんです。コミュニケーションを取ることが大好きで,ギルドメンバーやフレンド同士でチャットすることが幸せなんですね。
 台湾版ハンターヒーローのプロモーションも,こうした国民性を意識したものになっていて,ゲームにまつわるキャンペーンやイベントに関してチャットで盛り上がれるようにしているんです。協力プレイでないとクリアできないようなコンテンツがあまりにも多いとプレッシャーを感じてしまうことがありますので,このあたりも適切にバランスを取っていきます。

4Gamer:
 台湾ではどの職業が人気ですか?

歐氏:
 二刀流が格好いいレンジャーですね。ちなみに,プレイヤーの男女比は8:2,ゲーム内キャラクターの男女比は6:4となっています。全体に,格好いいキャラクターでプレイしたい,というニーズがあるようですね。

 

 

4Gamer:
 男性キャラクターが多いというのは日本と逆ですね。気が早い話ですが,スマートフォンなどと連動する予定はありますか?

歐氏:
 現時点ではその予定はありません。まずは本編をしっかりと開発していきます。

4Gamer:
 日本ではスマートフォン向けゲームの存在感が大きなものとなっていますが,台湾ではどうですか?

歐氏:
 スマートフォン向けゲームが流行しているのは日本と同じですが,台湾では少し事情が異なっています。PCゲームプレイヤーとは別の層が遊んでいるようで,スマートフォン向けゲームが流行したからといっても,PCゲームにはあまり影響はないんですね。スマートフォン向けゲームを遊ぶ,新たな層がゲーム界に加わった……というイメージです。
 台湾でもいろいろなスマートフォン向けゲームが開発されていますが,まだまだ成果を出せないでいます。個人的にも「パズル&ドラゴンズ」に高額課金したり,「TERRA BATTLE」にハマったりと,日本製ゲームを楽しんでいるような状況です。

 

 


日本の武士をモチーフとした新職業,美少女パートナー,巨大モンスターに乗ってのPvP……盛りだくさんのアップデート

4Gamer:
 今後はどういったアップデートが用意されているんでしょうか。

歐氏:
 台湾版では,先日,日本の武士をモチーフとした新職業を実装させていただきました。

4Gamer:
 日本の武士ですか。どんな武器を使うんですか?

歐氏:
 太刀と,穂先が十文字になった十字槍を使います。太刀は広範囲を攻撃できるので,ダンジョンなどで雑魚を掃討する際に便利です。十字槍は単体のターゲットに対して大ダメージを与えられるので,PvPに向いています。

4Gamer:
 日本での実装が楽しみです。では,ブブリに関するアップデートはありますか?

歐氏:
 今後は,ブブリ以外のパートナーも提供させていただきます。台湾版ではすでに小さな巫女さんや,ネコに変身できる魔女,妖精などが実装されていまして,今後もバリエーションを増やしていく予定です。

4Gamer:
 可愛らしさ重視な感じですね。そのほかにはどんなアップデートがありますか?

歐氏:
 ライトプレイヤーさんに向けたコンテンツとして,農園システム(仮)を用意しています。モンスターの卵や,騎乗ペットとしたモンスターを預けると,ダンスや特殊スキルを覚えてくれます。特殊スキルは,例えば,カエル型モンスターなら高くジャンプできるようになったり,小さなカエルを引き連れて歩けるようになったりする……といったものです。

 

 

4Gamer:
 コアゲーマーに向けたコンテンツはありますか?

歐氏:
 高難度のダンジョンを実装予定です。複数のボスが同時に出現したり,ボスが大技を出す際の攻撃範囲が表示されなかったりするなど,特殊な仕様になっています。
 
4Gamer:
 攻撃範囲が出ないとなると,ボスの動きをしっかりと覚えてから挑まないと危なそうですね。

歐氏:
 そこを制覇すれば,特殊なアバターアイテムが手に入ります。通常よりデザインが派手になっていたり,発光したりとカッコよさを追求したものになっていますので,腕自慢の方はぜひとも挑戦してみてください。

4Gamer:
 PvPはどのようになっていくのでしょうか。

歐氏:

 

大型モンスターに騎乗してのPvPを予定しています。普通のマップでは大きすぎて乗れないようなモンスターをNPCから借りて戦うというもので,迫力のあるバトルが楽しめますよ。
 もちろん,プレイヤーさんご自身のモンスターを持ち込むこともできます。徒歩で戦うこともできますが,大型モンスターはかなり強力なので,オススメできる選択肢ではありません(笑)。
 このほかにも,50対50の戦いや,ギルド同士の戦いなどが開発中ですので,続報にご期待ください。

4Gamer:
 では最後に,これからハンターヒーローをプレイする人に向けてメッセージをお願いします。

歐氏:
 日本のプレイヤーさんには,思い出に残るようなゲーム体験をしていただきたいです。プレイしてもらったあとで,ご意見やアドバイスを頂戴できれば嬉しいですね。弊社では日本市場も重視していますので,いただいた意見を台湾での開発に反映させ,ハンターヒーローをより良い作品にしていきたいです。

4Gamer:
 ありがとうございました。

 アクション性があるゲームというと,どうしてもマニアックなイメージがある。しかし,今回のインタビューでは「ライトプレイヤーとコアゲーマーの両方が楽しめるように」という主旨の発言が多かったのが印象的だった。
 可愛らしい絵柄とパートナーの小動物など,ライトプレイヤーの目を惹く要素と,アクション性があるバトルを両立しようとするハンターヒーローが,どのような作品に仕上がっていくのかに注目していきたい。

 

 

 

>>>http://www.4gamer.net/games/274/G027418/20141029101/

 

 

 

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