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「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」に待望の新ジョブ「忍者」が登場。パッチ2.4や今後の展開ついて吉田直樹氏にインタビューしてみた

日付:2014-10-27 15:52:53    アクセス回数:432次

 スクウェア・エニックスは2014年10月28日,同社がサービス中のMMORPG「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」(PC / PS4 / PS3)で,大型アップデート「パッチ2.4 氷結の幻想」を実施する。

パッチ2.4と言えば注目なのが,プレイヤー待望の新クラス「双剣士」とその新ジョブになる「忍者」の登場だろう。もちろん,大型アップデートということで,メインストーリーや新インスタンスダンジョン,高難度コンテンツである大迷宮バハムート:真成編など,かなり大規模な新要素が実装される。

 さて,そんな数々の新コンテンツが登場するパッチ2.4だが,今回追加される新ジョブのロールがDPSのみであることから,プレイヤー間ではコンテンツファインダーのマッチングに影響が出るのではと心配する声もある。また,大幅に追加されるというハウジングの土地だが,プレイヤーの反響を見る限り,需要を満たすことはなかなか難しそうにも思える。

 そこで今回4Gamerでは,実装されるパッチ2.4の情報はもちろん,そうしたプレイヤーが感じている不安点を新生FFXIVのプロデューサー兼ディレクターである吉田直樹氏に聞いてみた。また,ラスベガスおよびロンドンで行われたファンフェスティバルで公開された,パッチ3.0となる拡張パック「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド」(PC / PS4 / PS3)についても聞いているので,一読してほしい。

FINAL FANTASY XIV パッチ2.4トレーラー「氷結の幻想」

実装される待望の新クラス/ジョブの「双剣士」「忍者」
「印」と「毒」のシステムを使いこなすには勉強が必要に?

4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 パッチ2.4では新クラスの「双剣士」,新ジョブの「忍者」が追加されます。大きく期待が高まる半面,ロールが「DPS」ばかりになって,コンテンツファインダーがマッチングしづらくなるのではという懸念もありますが,そこに対して何か対策は考えていますか。

 

吉田直樹氏(以下,吉田氏):
 不足ロールボーナスはアップする予定ですが,それ以外に無理なマッチング施策は行わない予定です。

4Gamer:
 それは,なぜでしょうか?

吉田氏:
 もちろん開発チーム内でもご指摘に関する議論は行いました。ただ,せっかくの新クラスと新ジョブということで,まずはそれに触れてみたいと思うのが普通ではないか,という話に落ち着きました。

4Gamer:
 私自身,ログインしたらきっと双剣士になるために走り回っているでしょうね。

吉田氏:
 皆さんのモチベーションが新クラスのプレイへ向かう中で,タンクやヒーラーを嫌々やってもらうような,無理な施策を入れることはひとまずしないことにしました。今回の大規模アップデートでは育成以外にも時間を使いたいコンテンツがあると思うのです。
 いまは別のことに時間を使いたいのに,マッチングを促進させるためのリワード(報酬)のためだけにタンクやヒーラーをせざるを得ない……。そうした時間が,1日のプレイ中に生じてしまうのは避けたいと考えました。そして,多くの人がたくさんのプレイ時間をとれるわけではないので,結局そのリワードがあったとしても,タンクやヒーラーをプレイせずに双剣士や忍者をプレイすることになれば,不足ロールの需要はどうあっても満たせなくなってしまいます。

4Gamer:
 確かに,ほかの新しい要素にも触れたいですね。新生したばかりのときと比べると,コンテンツの幅が増えた分だけ状況も違いしますし。そうなれば,結局どこかに人が集中してしまうのは変わらないかもしれません。

吉田氏:
 ただ,当然ですがパッチ2.4の実装以降も,タンクやヒーラーといったメインジョブにして(コンテンツファインダーの)ルーレットを回す方も一定数いらっしゃいます。やはりマッチングが早いからです。しかも,パッチ2.4では新たに「アラガントームストーン:詩学」が登場し,装備を得るために優先的にタンクやヒーラーでこうしたストーン集めをする方の比率も重要になります。

4Gamer:
 新ダンジョンには行きたいですから,ずっと双剣士や忍者だけというわけではないでしょうね。実装当日はともかく,落ち着いてきたら日々のペースで遊んで,空いた時間に育成するようになるかもしれません。

吉田氏:
 パッチリリース直後の2週間くらいは,やはりDPSロールのマッチング速度は遅くなるとは思うのですが,徐々に元の数値に戻っていくとも考えていて,皆さんのプレイデータを拝見しつつ,慎重に見極めたいというのが今の状況です。
 実際のところ,新生FFXIVスタート時にも,旧レガシープレイヤーの大半は既存ジョブのレベルをカンストさせていて,皆さんが巴術士でプレイしていました。ですが,この数値も結果的には落ち着いていきましたので,この時の状況をある程度参考にさせていただいています。また,新生FFXIVが他のMMORPGと比較して,レベリングがある程度容易だということも重要と考えています。

4Gamer:
 レベルをカンスト(レベル50)させるだけなら,そんなに時間はかかりませんね。それに,おそらく多くのプレイヤーはF.A.T.E.を利用して,一気にレベリングすると思いますし。

吉田氏:
 「忍者8人でF.A.T.E.を回しませんか?」という募集も出てくるのかなと。トップ集団のプレイヤーさんとなると,おそらく3~4日で駆け抜けるように忍者のレベルをカンストさせてしまうのではと思います。
 ですから,パッチが実装されてしばらくは,「コンテンツファインダーがシャキらない!(マッチングしない)」ということもあるかもしれません。それでも,この忍者ブームの育成1次ラッシュは2~3週間,その後1か月くらいの2次ラッシュがゆるやかに続き,そのまま忍者を続ける人もいれば,メインのジョブで高難度コンテンツ通いに戻る人もいて,徐々に落ち着くはずです。
 だからこそ実装直後くらいは,忍者だらけのエオルゼアでも良くて,むしろお祭り騒ぎに乗って楽しんでいただけたらと思っています。

4Gamer:
 どんな状況が生まれるにしても,プレイヤー間でいろいろと盛り上がれるパッチ後のお祭り騒ぎは楽しいですよね。
 その忍者ですが,トレイラーでは手裏剣を投げている様子が映っていましたね。

吉田氏:
 あれは「風魔手裏剣」ですね。「忍術」の1つです。新生FFIXVの忍者は,おそらくこれまで日本で展開されてきたMMORPGのプレイヤークラスとしては,かなり新鮮に感じていただけるように仕上がったと思います。パッチ2.4のトレイラーでは,風魔手裏剣のほかに火を吹いたり,水柱を立てたりといったところをお見せしていますが,複数の忍術を個別に使用しているのではなく,すべて1つの「忍術」というアクションを使って実現させています。

 

Gamer:
 それぞれのアクションとして覚えるわけじゃないんですね。では,どうやって発動する効果を変えているのでしょうか。

吉田氏:
 忍術は,使う前に「印を結ぶ」という新しいシステムによる,準備のようなものを行う必要があります。印には「天の印」「地の印」「人の印」の3つがあり,たとえば天の印を結んだあとに忍術を使うと,風魔手裏剣が発動します。また地の印を結んだあとに忍術を使うと「土遁」が発動する,といった具合です。
4Gamer:
 なるほど。事前に結んだ印によって発動する忍術が変わるわけですか。
吉田氏:
 はい。また“天地”,あるいは“天地人”といったように,印を組み合わせることで,さらに別の忍術が発動します。

4Gamer:
 ということは,忍術は結構な数になりますね。

吉田氏:
 ミスになってしまうパターンもありますし,“天地”と“地天”も別の印と判断しますので,最初はゆっくり確実に印を結んでみてください。

4Gamer:
 面白い仕組みですが,覚えるのは大変そうですね……。ちなみに印を結んだあとであれば,同じ忍術を続けて使えるんですか。

吉田氏:
 いえ,次の忍術を使う前にはかならず印を結ぶ必要があります。忍術のリキャストタイムはそれなりの長さですが,印のリキャストタイムは0.5秒なので,忍術を使う直前に素早く印を結ぶという戦い方になると思います。

4Gamer:
 操作も大変そうです(笑)。

吉田氏:
 これはレベル50になってからのお話ですので,レベル1からプレイしていただければ大丈夫です(笑)。どんな印の組み合わせで,どのような効果が得られるのか,すべてインゲームのアクションリストに記載してありますので,レベルを上げつつ意識して忍術を使っていくと,手に馴染んでいくと思います。

4Gamer:
 とっさの時に使えるように練習もしたいですね……。つまり忍術のイメージとしては,自分にバフスキルを掛けておいて,それを一度に消費して攻撃アクションを発動するという感じでしょうか。

吉田氏:
 バフと言ってしまうと語弊があるのかな……イメージとしては,たとえば古いですが,忍者アニメや漫画にあった,両手の指を合わせて「ニンニン……」というのが印です(笑)。ただ,印を結んでから忍術を使うまでの間に何か別のアクションを入れてしまうと,印が失敗になってしまいます。やはりバフともちょっと違いますね。

4Gamer:
 ああ,印と忍術は続けて使わないとダメなんですね。

吉田氏:
 意識を集中して印を結び,忍術を発動する,というイメージです。たとえばウェポンスキルの3連コンボの2連めが終わり,3連めが入る判定が残っているうちに,忍術のリキャストタイムが終わったとしましょう。そこで急いで印を結び始めたとして,忍術を使うよりも先に3連めのコンボを発動させてしまうと,印が失敗したことになります。ですので,このケースでは印を結び終わって,忍術を使ってからコンボに戻る必要があります。

4Gamer:
 なるほど。逆に言えば,忍術を使ってもコンボの判定は残るということで,体術と忍術の両軸をうまく使って戦うジョブになるわけですか。

吉田氏:
 はい。体術と忍術は,それぞれタイマーの回る速度が違いますから,どのタイミングで使うのかが重要なポイントになります。そしてもう一つ,忍者は毒の使い分けもポイントになります。

4Gamer:
 毒は双剣士の段階で登場するんですよね。
吉田氏:
 双剣士の毒は,自身の攻撃力を上昇させる効果がありますが,忍者になると「蜂毒」と「蛇毒」という2つの毒を使い分けて,ウェポンスキルの効果を変化させられるようになります。たとえば「喉斬り」というアクションであれば,蜂毒だと沈黙効果に,蛇毒だとスタン効果にそれぞれ変化します。「ぶんどる」というアクションも毒によって効果が異なります。

 

4Gamer:
 毒という名称なので,最初はDoT(※Damage over Time,スリップダメージ)だろうと思っていましたが,そんな使い方になるんですね。

吉田氏:
 はい。つまり,忍者のウェポンスキルは1つに見えて,実は2つの効果があるものがあります。

4Gamer:
 毒による効果の変化も覚える必要がありますね。ちなみに,毒はアイテムを消費して塗り替えるのでしょうか。

吉田氏:
 いえ,アクションを発動するだけです。

4Gamer:
 忍術で手裏剣を投げるのも,何かアイテムリソースを消費するわけではないんですよね?

吉田氏:
 そこはプロデューサーレターLIVEでもよく質問をいただくところなんですが,たとえばエンドコンテンツで「手持ちの手裏剣が切れた!」なんてことになったら,「ちゃんと用意しておけよ」という話になりますよね。それを避けたかったんです(笑)。

4Gamer:
 ああ,「なら,ハイアラガンを投げて!」といった話をされていましたね(笑)。これまでもそうでしたが,基本的に新生FFXIVにおける戦闘は,アイテム消費でプレイヤーに負担が掛かってしまうような部分は徹底的に排除されていますね。

吉田氏:
 はい,そこは意識しています。

4Gamer:
 それにしても,印で効果が変わる忍術に,毒で効果が変わる体術と,おっしゃるように忍者はとにかくトリッキーでテクニカルなジョブですね。半面,それだけに万能というイメージもありますね。

吉田氏:
 そうですね。攻撃はもちろんですが,沈黙もスタンもあれば,単体アクションとして味方のTPも回復できますから。忍術にしても,敵単体に大ダメージを与えるものから,広範囲に攻撃するものまでさまざまです。

4Gamer:
 TP回復まであるんですね。

吉田氏:
 レベル50になったとき,戦闘中に使える選択肢が全ジョブの中でもっとも多く,パーティ構成やシチュエーションに応じて使い分けることができると思います。

4Gamer:
 プレイヤースキルが重要になりそうですね。

吉田氏:
 レベルが上がり,新しいアクションを覚えるたびにできることが増えて,さらにそれぞれが関連していきます。それを飛ばして,ただ作業のようにレベルだけを上げていくと,育成が終わったあとで「あれ? 全然分からん!」ということになりかねません(笑)。

4Gamer:
 ああ,カンストしたはいいけど「印はどう使うんだろう?」「毒の効果は何だっけ?」ということになりそうです。

吉田氏:
 ほかのジョブと同じように,物理攻撃アクションのコンボを使うだけでもバトルは成立しますが,それではダメージ量があまり出ません。
 これらのアクションを憶えていただくために,双剣士のクラスクエストと忍者のジョブクエストは,基礎的な動きを学習したり,覚えたばかりのアクションを使って攻略する内容になっています。

4Gamer:
 トレイラーでは,街中でステルスから襲撃しているシーンがありました。

吉田氏:
 あのように,専用バトルは潜入戦あり乱戦ありで,それこそ木人に忍術を使うといった,双剣士/忍者の特徴を学べる内容になっています。ぜひ念入りにプレイしてみてください。

4Gamer:
 分かりました。

吉田氏:
 印は天,地,人と3つあり順次習得していきますが,「本気で忍者を使いこなしてやるぜ!」という方は,それぞれの印をスキルスロットのどこに入れるか,あらかじめ決めておくと良いかもしれません。3つの印は頻繁に使うことになりますので,お互い近い位置に置いておくと便利だと思います。

4Gamer:
 たしかに印は素早く操作できるようにしたいですし,忍術と合わせて4スロット分を想定して確保したいです。

吉田氏:
 ともあれ,忍者は触って楽しいですし,「オレ格好いい!」と思えるジョブです。抜刀中の走りとジャンプも専用モーションですし(笑)。

4Gamer:
 ララフェルの忍者を早く見たいという意見もありましたよ(笑)。

吉田氏:
 ララ忍者が……またいいんです!(笑)。身体が小さいぶん,速さを感じられますし。ぜひ期待してください。

4Gamer:
 楽しみです。さて,双剣士と忍者もそうですが,今後,クラスとジョブはまだまだ増えていくわけですよね。

吉田氏:
 はい。拡張パックでは,さらに複数のジョブが追加されます。

4Gamer:
 そうなると,いずれインベントリやホットバー,そしてマクロの数が足りなくなってきますね。すでに現状で足りないというプレイヤーもいるでしょうし。

吉田氏:
 マクロとホットバーに関しては,まだやりくりができそうではありますが,アーマリーチェストを含めたインベントリに関してはかなり圧迫が起きてしまうと認識しています。何とか拡張パックに向けて,所持できるアイテム数の上限は増やせるように努力をしたいと思います。FFXIVの場合はアーマリーシステムがあり,一人のキャラクターで,すべてのクラスやジョブをプレイできるため,MMORPGとしてはキャラクターのセーブデータサイズが飛びぬけて大きいゲームになっています。FFXIVでは毎15秒ごとに,データベースサーバーに皆さんのセーブデータを書き込んでいます。オートセーブを15秒に一回,数十万キャラクター同時に行っている,というイメージです。

 

4Gamer:
 つまり,その書き込み頻度であれば,現状のデータ量でギリギリという感じなんですか。

吉田氏:
 データベースサーバー自体も,世界一高速で安定性の高いものを使っているのですが,書き込むデータサイズが増えると負荷が増大するのです。負荷が上がるとダウンの危険性が増し,書き込みエラーも出やすくなります。一概にセーブデータのサイズを上げられないのは,運営の安定性との綱引きだからです。たとえば,これを15秒単位で書き込んでいるものを60秒に1回にすれば,セーブデータのサイズを増やし,所持品の上限数を増やすことはできます。ただその場合,不慮のサーバーダウンなどで巻き戻ったときのリスクが大きくなります。皆さんの大切なデータですので,慎重に判断させていただいています。

4Gamer:
 サーバーダウンは確かに怖いですね。

吉田氏:
 もし今よりもデータベースサーバーへの書き込み頻度を落とした場合,データのセーブされるタイミングが遅くなるので,アートマがようやく出たのに,万が一直後にサーバーダウンが発生してしまったような時に,データが巻き戻ってアートマが出なかったことになってしまった……という事故の発生率が上がってしまいます。

4Gamer:
 サーバーダウンが起こらないことが一番ですが,絶対はないですから起きてしまった場合のリスクヘッジは必要になりますね。

吉田氏:
 はい。ですが,入手したアイテムが消滅する事態になれば,プレイヤーさんから「ふざけるな」と怒られますし,かと言って「永久にインベントリは増やせません」となると,それも怒られてしまいますから,運営の安定性を維持しながら,コードの最適化を図るなどして,書き込み頻度を下げずに負荷を分散し,セーブデーターを増やしていくという努力を続けたいと思います。

4Gamer:
 インベントリの量か,安全性かと言われても,プレイヤーとしては「どちらも」になりますからね。

吉田氏:
 そうですね。僕らの中で皆さんのプレイヤーキャラクターの情報を「セーブワーク」と呼んでいるのですが,もう社内ではこれを1ビット増やすかどうかで喧嘩になるレベルでやりくりしています(苦笑)。僕も含めて古参の開発者は「今の時代になっても,まだ1ビットのやりくりをするハメになるとは思わなかったね」と。

4Gamer:
 ちなみに,リテイナーのデータもセーブワークに含まれているんですか?

吉田氏:
 いえ,それはリテイナーにアクセスしたときに書き込まれているので,リアルタイムな書き込み頻度15秒には含まれません。サーバーストレージ(容量)の問題だけです。ですから,雇えるリテイナーの数を増やすことは,所持品の量を増やすことに比べると,圧倒的に容易です。ですが,皆さんが現在やりくりで苦労されているのは,普段持ち歩けるアイテムの総量ですので,リテイナーの数を増やしても本質的な解決にはなりません。もちろん素材を貯めこんでいるギャザラー/クラフターの方には喜ばれると思いますが,ともあれインベントリの問題とは常に我々も戦っています。

 

 

 

 

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